恋愛禁止(ホラー)
調べる
それからあたしたちは真っ直ぐ学校の図書室へと向かった。


朝早くから学校へ出てきて勉強する生徒もいるから、図書室はもう開いている。


それに普段から一般開放されているため、私服のあたしが入ってもそんなに怪しまれることはないのだ。


あたしと竜季は真っ直ぐに学校の資料が置いてあったコーナーへ向かう。


さすがに生徒の個人情報まではあのファイルには書かれていなかったのだ。


なにか、あの事件にかかわる資料が他にないだろうか。


そう考えて、ここへ来た。


ずらりと並ぶ学校の資料。


天井まである本棚を埋め尽くしている。


「さすがに、これ全部を調べている暇はないよね……」


あたしは本棚を見上げて呟く。


「でも、やるしかないだろ」


竜季はそう言い、5年前の日付の入っているファイルを手に取った。


膨大な資料を1つ1つ調べるしかないのか……。


あたしは意を決し、本棚のファイルに手を伸ばしたのだった。
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