恋愛禁止(ホラー)
「りゅ……竜季、どうしよう……」


「……こうなったら逃げても仕方ない。怒られる覚悟で説明してみよう」


「そんな……!」


伊達先生が真面目に話を聞いてくれるとは思えない。


けれど、昨日噂について聞いた時は何か知っているようなそぶりを感じた。


どんどん近づいてくる伊達先生に、あたしは思わず後ずさりをして竜季の後ろにかくれていた。


緊張感から心臓がドキドキと早くなる。


「お前ら、もう授業は始まっているだろう!」


「すみません伊達先生。実は俺たち、5年前に死んだ伴王介さんと廣瀬柚乃さんについて少し調べたいことがあるんです」


竜季が真っ直ぐに伊達先生を見据えてそう言った。


伊達先生は竜季の言葉一瞬たじろき、そしてあたしたちから視線をはずした。


明らかに同様しているのがわかる。

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