恋愛禁止(ホラー)
廣瀬柚乃
伊達先生は寮内にある事務室へと入って行った。
あたしたち2人は部屋の前で待たされ、先生が再び出てきたときにはその手に生徒の個人情報が書かれているファイルが握られていた。
「これは寮ができてからずっと使われている個人情報を保管したファイルだ。お前たちの探している生徒は5年前の、あの事件の生徒なんだろう?」
「そうです」
あたしはうなづく。
先生はファイルをめくり、あるページで手を止めた。
「この2人だ」
そこには2人の名前や性別、生年月日、両親の名前など詳しい情報が書かれている。
「住所がわかりますか?」
竜季から横から覗き込み、そう聞く。
「書いてあるが、5年前の住所だぞ。今もそこに家族がいるとは限らない」
「それでも十分です。行ってみる価値はあるよな、ツムギ」
竜季の言葉にあたしは「もちろん」と、頷いた。
あたしたち2人は部屋の前で待たされ、先生が再び出てきたときにはその手に生徒の個人情報が書かれているファイルが握られていた。
「これは寮ができてからずっと使われている個人情報を保管したファイルだ。お前たちの探している生徒は5年前の、あの事件の生徒なんだろう?」
「そうです」
あたしはうなづく。
先生はファイルをめくり、あるページで手を止めた。
「この2人だ」
そこには2人の名前や性別、生年月日、両親の名前など詳しい情報が書かれている。
「住所がわかりますか?」
竜季から横から覗き込み、そう聞く。
「書いてあるが、5年前の住所だぞ。今もそこに家族がいるとは限らない」
「それでも十分です。行ってみる価値はあるよな、ツムギ」
竜季の言葉にあたしは「もちろん」と、頷いた。