恋愛禁止（ホラー）
☆☆☆

それからあたしと竜季は伊達先生の車に乗り込み、出発した。


「最初に遠い方の廣瀬柚乃の家から行こう。伴王介の家は帰る際に寄る、いいか？」


伊達先生の言葉に字助手席に乗ったあたしも、後部座席に座った竜季も文句はなかった。


２人の家族からなにかヒントが得られればそれでいい。


家族にとっては辛いことを思い出させてしまうかもしれないけれど、あたしの覚悟はできていた。


それから数時間。


車は山道を通り抜け広い街へと出てきていた。


大きなビルやショッピングセンターが多く目につき、とても賑わっている。


そんな景色を眺めていると車は細い路地へと入って行き、古い２階建てアパートの前で停車した。
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