恋愛禁止（ホラー）
☆☆☆

竜季と距離を取るようになって数日間、あたしは念のため少し離れた場所にある銭湯を利用するようになっていた。


伊達先生にはしっかりと理由を説明し、許可を出してもらった。


あの女性が出てくるのはお風呂場だけなので、ここ数日奇妙な出来事は起こっていなかった。


このまま何もなく過ぎて行けばいいけれど。


そう思いながら、銭湯を出て寮へ向かう。


もうすっかり日が落ちている時間だけれど、あちこちに街灯が立っていて昼間のように明るい。


「早く帰らなきゃ」


時計を確認し８時が近いとわかると自然と早足になってくる。


ここから寮までは歩いて２０分ほどかかる、いくら急いでも１５分以上はかかるだろう。
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