恋愛禁止(ホラー)
別れ
ハッと目を覚ました時、あたしはベッドの上にいた。


いつの間に眠ってしまったのかも思い出せず、ベットリと汗で服が体に張り付いていえる。


あたしは上半身を起こし周囲を見回す。


窓の外には薄明りが入り込み、あと1時間もすれば起床時間だ。


「……夢?」


あたしはついさっき見たばかりの女性の顔を思い出す。


怒りに沸いた女性は『どうしてあたしを殺した』と叫んでいた。


きっと、あれは夢なんかじゃない……。


あたしは汗に濡れたパジャマを脱いで、少し早いけれど制服に着替えた。


ベッドの下段からはいろはちゃんの定期的な寝息が聞こえてきて、


起こさないようにそっと部屋を出る。
< 233 / 316 >

この作品をシェア

pagetop