恋愛禁止(ホラー)
伊達先生はしつこく食い下がるあたしを仕方なく事務室へと入れてくれた。


事務室の奥には更に扉があり、その奥には寮の先生用のベッドと小さな家具が置かれていた。


あたしはその部屋へと案内され、カーペットの上にそのまま腰を下ろした。


「用事はなんだ?」


「先生は聞かなくてもわかっているはずです」


そう言うと、伊達先生は困ったように頭をかきあたしの前にあぐらをかいて座った。


「福留が亡くなったことが聞きたいのか」


「正しくは、いろはちゃんを殺した女性についてです」


あたしの言葉に伊達先生は目を見開き「俺が何か知っていると思っているのか」と、言った。
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