恋愛禁止（ホラー）

「そんな妄想話、誰が信じるんだ」


伊達先生はフンッと鼻をならし、そう言った。


「まだ、疑問は残っているんです」


「なんだと？」


「なぜあたしと竜季は生きていて、いろはちゃんは死んだんでしょう？


そしてどうして、殺された男性の方の霊は現れないのでしょうか？　伊達先生なら生きていた頃の生徒たちを知っているんじゃないですか？」


息もつかず一気に質問を繰り返す。


すると先生の表情は見る見る内にこわばって行き、その場に勢いよく立ち上がった。


「うるさいんだよお前は！　福留が死んだのはアイツの存在を否定していたからだ！　わかったなら出て行け！！」


そう怒鳴りあたしを部屋の外へと追い立てる。


「待って……待ってください先生！！」