恋愛禁止(ホラー)
それは一瞬の出来事だった。


バランスを崩すあたし。


驚いて目を見開きながらも、手を伸ばす竜季。


届かない手と手。


ホームの中へと吸い込まれる体。


そして……。


目の前が真っ暗になるその直前、あたしが立っていた場所に青白いいろはちゃんの姿が見えた。


「ツムギちゃんだけ幸せになるなんて、許さないから」


溺死したいろはちゃんは口の端から水をこぼしながらそう言い……あたしは絶命した。




END
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