恋愛禁止(ホラー)
「でもさぁ、『男女交際もほどほどに』って言われたんだよ? 伊達先生には関係ないじゃん? 遅刻したことは謝るけれど、恋人の事まで先生に口出しされたくないし」


そう言うと、いろはちゃんはプッとふき出して声を出して笑い始めた。


「なにがおかしいの?」


真剣に怒っていることを笑われたあたしはムッとして、上半身を起こした。


するといろはちゃんは涙を浮かべて笑いながら「それはね、伊達先生は嫉妬してるんじゃないかな?」と、言ってきた。


「嫉妬?」


あたしはいろはちゃんの言葉の意味がわからなくて首をかしげる。


「伊達充城(ミツキ)先生、45歳。まだ独身なんだって。寮の先輩たちから教えてもらったの」


いろはちゃんはそう言ってふふっと笑う。


伊達先生独身なんだ。
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