恋愛禁止(ホラー)
ハッとしてその場に立ち上がる。


冷気が体中を包み込み、寒さにカタカタと震える。


倒れたシャンプーはまるで何かに導かれるようにコロコロと転がり、全身鏡の前でピタリと止まった。


あたしはそれに反応し、ゆっくりと鏡の方へと視線を巡らせた。


曇った鏡をジッと見つめる。


「なに……?」


ざわざわ……ざわざわ……。


微かに、そんな音が聞こえてくる。
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