恋愛禁止(ホラー)
☆☆☆

いろはちゃんが持ってきてくれたおにぎりを少しだけ食べて、あたしは再び布団にくるまっていた。


とにかく、なにかで体を包んでいたいと不安で不安でたまらないのだ。


「ねぇツムギちゃん、せっかくなんだしリビングに出ない? それとも、体調が悪くて動けない?」


いろはちゃんがベッドの階段を1段ほど登り、顔をのぞかせた。


その表情は暗く、いつもの明るさがない。


きっとあたしの事を心配してくれているからだ。


あたしは重たい体を起こし「リビングまでなら、出てみようかな」と、答えた。


するといろはちゃんは途端に笑顔になり、「よかった」と、言ったのだった。
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