ずっと、好きでいる。







しばらく優貴は泣きじゃくった。







嗚咽しながら喋った優貴の言葉は、所々聞き取れない部分もあったけれど







藍は『うん』と頷きながら、優貴を抱きしめ続けた。







涙が枯れるほど泣いた優貴は、そのうち疲れ果てて眠りに着いた。







優貴から少し身体を剥がして、優貴の涙を拭ってやる藍。







「・・・・・・・・・・藍の嘘吐き。 『絶対顔見ない』って言ったじゃん」







藍の優しさに感謝しながら悪態をつくと







「おあいこですぅ。 優貴だって、靴飛ばし絶対ワタシの方が勝ってたのに嘘吐いたし」







藍が優貴の頬を『ツンツン』と突きながら開き直った。







そんな藍の頭を撫でる。







藍は、なんて優しい嘘吐きさんなんだろう。
< 160 / 278 >

この作品をシェア

pagetop