【短】大っ嫌いなアイツ
隼人side
俺はまた遠ざかっていく背中を見つめていた。
黙って見つめるしか出来なかった。
自分がこんなにも臆病だったなんて知らなかった。
また振り払われたら、
反応すらしてくれなくなったら、
美咲に拒絶されるのが怖い。
好き
幾度となく心の中で口にした言葉。
たった2文字。
たった2文字のはずなのに、、
でも......
もう、泣かせたくない。
こんなに臆病な俺だけど、美咲を幸せにする自信はある。
きっと俺にしか出来ない。
いや、俺だけが出来るんだ。
絶対に振り向かせてみせる。
待ってろよ、美咲。