【短】大っ嫌いなアイツ
「どうして俺のこと嫌いなの?俺なんかした?」
なにもしてない。
隼人は何も悪くない。
悪いのは・・・私。
「いえ、別に中村君は悪くありません。」
「じゃあ、なんでだよ。・・・なんで俺のこと見てくれないの?」
弱弱しい隼人の声。
隼人を追い詰めているのは私。
胸が・・・いたい。
「中村君、もう私に関わらないでください。・・・・迷惑です。」
私はそれだけ言うと部屋を出ようとした。
しかしそれを大きな手が阻止した。
そのまま視界が塞がれた。
・・・・抱きしめられてる
そう認識するのに少し時間がかかった。