【短】大っ嫌いなアイツ
やっぱり大っ嫌い~エピローグ~
「ねぇ、なんで俺のこと嫌ってたの?」
川原を2人で歩きながら、隼人が聞いてくる。
つないだ手から熱が伝わりそう・・・。
「中学の時・・・森君に私と付き合ってるの?って聞かれたでしょ、中庭で。」
森君とは隼人の友達だ。
隼人は空を見上げる。
そして顔を赤く染めて勢い良く私に向き直った。
「聞いてたの!?」
「うん。・・その時隼人が“ただの幼馴染だ”って言ったから。嫌いになろうって思った。」
私は目頭が熱くなった。
あの時の辛さがよみがえってくる。
「美咲、あの言葉には続きがあったんだよ。」
「・・・続き?」
私は頭が混乱していた。