死にたがりの少女をさらった愛することを忘れた狐
「ほら、私も貸してあげる!」
「ありがとう、ありがとう皆」
嬉しくて涙がこぼれる
こんなに優しかったのに
私はなんで怖がってたんだろう
周りには優しくて素敵な友達が多いのに
「ほら、いづみ一緒に食べよ?」
「うん!」
クラスの女子と屋上に行く
「お、お前らも来たの?」
こんな楽しいお昼ご飯は初めてだった
仲がいいって良いな
「じゃあね、いづみ」
「え、みんなまだ授業の時間まだなんじゃ・・・」
「私達先生に呼ばれてるのよ。」
そう言って先に教室に戻っていった
振り返ると
さっきまで楽しかった時間は嘘だったみたいな空気が流れてる
「それにしても、お前本当馬鹿なのな」
「え?」
空気が違う
その目は見たことがある
私が良く見ていた瞳だ
これは
嗚呼
ウソダッタ。