死にたがりの少女をさらった愛することを忘れた狐
「今日はコンビニ行こうかな」
気分転換に近くのコンビニへと行く
適当に食べるものを買って帰宅した
レンジでお弁当を温める
ついでに買ってきた雑誌を眺める
そこには同じ歳くらいの女の子が楽しそうに笑ってる
「あ、これ可愛いな」
ベージュの膝丈くらいのワンピース
胸元にはフリルのリボンが付いてる
チン_とレンジが鳴る
「いただきます。」
雑誌には色とりどりのお弁当が載ってる
「美味しそうだなぁ」
私は、お弁当なんて食べたことがない
あの人は作ってくれない
お金だけ毎日置いて行く
愛情ってなんだろう
お母さんのお弁当とか、家族旅行とか
私には良く分からないものばかりだった
「あら、帰ってたの」
「・・・・・・」
食べかけだったお弁当をゴミ箱に捨て
部屋へ戻る
あの人の顔を見てると食欲が無くなる
もういっそう
死んでしまおうか