死にたがりの少女をさらった愛することを忘れた狐
痛い
下腹部がジンジンする
制服はボロボロで着られそうもなかった
だから体育のジャージを着て帰った
もう学校行きたくない
こんな思いをするくらいなら
生きていくのも嫌だ
どうして
私がなにしたの?
誰かを傷つけた?
蹴落とした?
妬んだ?
ねぇ
なんでこんな目に合わないとならないの?
「いづみ、散々だったけどみたいね?」
あの人が部屋に来た
「さすがはあの女の娘ね、男をたぶらかすなんてお手の物だったかしら?」
え?
「まさか・・・」
「ふふ、楽しかったわよ?あんたの嫌がる顔は特にね」
ああ
あなたの仕業
そんなに私が憎いの?
「・・・・・・てよ」
「は?」
「そんなに私が憎いなら殺してよ」
目の前にカッターがあったからあの人に渡した
「早く、私を殺して。そうすれば貴方は自由でしょ」