金糸雀達とお茶会を
あぁ、もうこの人たちは『桃花のため』に私を殴っているんじゃないんだ…
その場に立ちこめる微かな血の匂い…
人を殴る音、感触、感覚…
もう、この人たちは自分の快楽のために私を殴っているんだ…

やはり、人の友情なんて浅はかなものだ。

「友の為」と言っておきながら結局は「自分の為」なのだ。

そんな事を考えている間も、暴力の雨がやむ事は無い。
私は必死に意識を飛ばさないようにしながら、降り止まない雨に耐えた。

空は青く澄んでいるはずなのに、




あたしには深紅に染まりきったように見えた。
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