恋色マーブル模様~眠れない夜~
エレベーターのドアが開く。
入口から少しだけまた今時の音楽が
聞こえてくる。
さらに緊張感が走る。
「入ろっか!」
ミキも初めて立ち寄るお店に緊張してるのか
恐る恐るドアを開けた。
そこはカウンター席もあれば
ボックス席もあった。
お店は薄暗く黒を基調とした雰囲気。
キラキラとミラーボールから光が降り注いでいた。
お店が開いたばかりなのか
今日は暇なのかわからないが
お客さんは少ししか来ていなかった。
すると近くにいたスタッフが
スタスタと私達に向かってきた。
「いらっしゃいませ。」
ミキは恥ずかしそうに私の顔を
チラチラ見てくる。
ミキはほんとに可愛らしかった。
こんなところに行かなくても
彼氏何か出来そうなのになぁ。
「初めて来ました…」
とごもごも喋るミキ。
私は何もわからないので
何も喋れなかった。
「新規ね!来てくれてありがとう!
席に案内するね。」
スタッフの後についていく私達。
するとスタッフは大きな声で
「いらっしゃいませー!!!」
すると周りにちらほらいた従業員も
「っしゃー!!!」
と大きな声が聞こえてきてビックリした。
(ビックリした…。)
早速ボックス席に座らせられ、
案内されたスタッフから暖かいおしぼりを
受け取った。
秋頃だったので少し肌寒かったので
暖かいおしぼりを手に取った瞬間
少しだけ心が落ち着いた。
するとスタッフが丸椅子を横から引っ張り出し
座り出した。
「初回は1杯目は無料でチャージ料は
1000円だよ!何飲むー?」
なるほど。
その間にお気に入りの人を見つけて下さいってことか。
「リンちゃん何飲む?」
「えっと…じ、じゃあカシオレ。」
「ミキも!
…あ!薄めで!」
ミキはお酒にスゴく弱いのだ。
お仕事でもいつもノンアルなのだ。
「じゃあ普通のカシオレと
薄めのカシオレね!」
と言うと立ち去り私達は煙草を吸いながら
待っていた。
ちなみに私は高校を卒業して煙草を覚え、
今では意外とヘビースモーカーだ。
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