恋色マーブル模様~眠れない夜~



夜の仕事も着々とはかどるようになり
指名のお客さんも増えてきた。

そんな中、仲良くなったヒナさんが
仕事終わりに声をかけてきた。



「リンちゃん、このあと時間ある?」


その時のヒナさんの顔はなんだか
いつもより楽しそうな顔をしていた。


「どうかしましたか?」


「このあと空いてるならちょっと
行きたいところあるから誘おうと思って!」


…このあと?
時間は日にち変わってもうすぐ夜中の2時なのに
行くところあるのかなぁと思っていた。


「時間はありますけど
どこに行くのですか?」


「えへへ…ちょっとねー♪
行ってからのお楽しみ!」


そんな言い方で楽しそうな顔をするからなんだか
私も楽しみになってきた。


「あって言うかタメ口でいいよぉ
友達でしょー?
さん だなんて固いからやめよっ!」


「あ…ありがとう!」


ほんとにヒナさんはいい人だなぁと思った。
それにしてもどこに行くのだろうか…

お店の片付けを済ませると
ヒナさんはお化粧直しをはじめた。


「化粧…直し?
どこかご飯にでも食べに行くの?」


「んー、ご飯じゃないけど
ちょっと仕事終わりの癒しを求めて♪」


癒し…?
マッサージにでも行くのかなぁ。




私達4人の出会いは
この日に始まったのだ。





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