【完】籠球ロマンティック
「ヒイロ、こっちは今日俺達とチーム組むラブ」


「ラブは大学生?それにしては幼いような……高校生にしては大人っぽいけど」


イツの後輩ヒイロは、大きな体をぐん、と屈めて俺を観察している。


「高校生、だけど」


「へぇぇ、カワイー。あ、俺ゲイじゃないから心配しないでね!」


てへへ、と笑い体を離すヒイロに、俺は危機感を感じでイツの背中に隠れる。


「お前、確かにゲイじゃないけどバイだろ。ほら、ラブが察知して怖がってるじゃん」


「あはは、それ言っちゃいますー?」


バイってあれだよな、両方イケる人だよな?心配するわ!


「おーい、そっちも揃ったー?」


「うん!お待たせー!始めよっかー!」


さっきまでコートで打っていた残りの三人に呼ばれ返事を返すヒイロに、俺も視線をそちらに向ける。


あれが、今から戦う相手か。
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