【完】籠球ロマンティック
「遂に明日が二学期最後ねぇ」
「ねぇ」
昼休み、いつものように学食では俺と佳那汰、リッコとマカロンは四人掛けのテーブルを陣取って定食をガツガツ食べている。
「マカロン先輩期末どうだったの?」
「ん」
佳那汰がごく自然に話をふると、マカロンはブレザーの下に着たベージュのカーディガンのポケットから、小さく結んだ紙を取り出した。
「おみくじか」
「結んだ方が、可愛い。ねっ?」
最早日常になりつつある俺のツッコミに対しても、完全にマイペースなマカロン。
佳那汰が繊細なタッチでその紙を開くと……驚愕。
「あんた、逆に凄いな」
「ホント。全部赤点ギリギリでセーフ。奇跡だね」
「照れ、る」
別に褒めてねぇんだけど……でも、こいつ確か、当日の朝にノート見て勉強してるだけなんだっけ。
本気で勉強したら、そこそこ良い成績取れそうなもんだけど。
俺の努力って何なんだろ、マジで。