【完】籠球ロマンティック
律子はそんな心配を他所に、葉月にピョン、と抱き着く。
金石……ごめん。浮気じゃないんだ。でも、これは堪らんよ。
飛び付かれ、思わず背中に腕を回してヘラヘラする葉月は、自分に向けられた二つの鋭い視線に硬直する。
それは勿論、ブラコン逸人と、何だかんだで律子を大好きな恋夜の刺すような視線である。
……心配しなくても、どうやら大丈夫だ。あの二人の顔を見たら、律子を狙う男達は嫌がおうでも逃げるしかないだろう、と葉月は思う。
「あっちの二人、めら、めら。中和、する」
そんな痛い視線を和らげるように、論理が大きな体で律子ごと、葉月を抱き締めた。
「うふふ!ハーシー幸福者ね?」
「えぇ、おっちゃん若い子二人にハグされて、幸福者過ぎて怖いですわ」
金石のいないこの世界でも……俺は、幸福者でいられてる。
葉月は嬉しい反面、それが彼女への裏切りな気がして、やはり戸惑ってしまうのだ。
金石……ごめん。浮気じゃないんだ。でも、これは堪らんよ。
飛び付かれ、思わず背中に腕を回してヘラヘラする葉月は、自分に向けられた二つの鋭い視線に硬直する。
それは勿論、ブラコン逸人と、何だかんだで律子を大好きな恋夜の刺すような視線である。
……心配しなくても、どうやら大丈夫だ。あの二人の顔を見たら、律子を狙う男達は嫌がおうでも逃げるしかないだろう、と葉月は思う。
「あっちの二人、めら、めら。中和、する」
そんな痛い視線を和らげるように、論理が大きな体で律子ごと、葉月を抱き締めた。
「うふふ!ハーシー幸福者ね?」
「えぇ、おっちゃん若い子二人にハグされて、幸福者過ぎて怖いですわ」
金石のいないこの世界でも……俺は、幸福者でいられてる。
葉月は嬉しい反面、それが彼女への裏切りな気がして、やはり戸惑ってしまうのだ。