【完】籠球ロマンティック
俺の隣に並んだリッコは、キッと女を睨み付け、言葉を……発さない?


口をあんぐりと開き、そのままフリーズしたリッコに疑問に思い、見比べるように女に視線を移す。


すると、女もまた、その切れ長の目を開けるとこまで開いてリッコを見ていた。


女同士の沈黙に、男三人、顔を見合わせて首を捻る。


先に動きを取り戻したのは、相手の女の方。


「あら、リッコじゃない。相変わらず男好きみたいね。嫌ねぇ下品ね」


「貴方こそそうじゃない美鶴。だいたい、私は一度も男好き公言してないわ。寄ってくるのよ、貴方と違ってね」


どうやら知り合いらしいこの二人は、早くも火花をバチバチとぶつけ、睨み合っている。
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