【完】籠球ロマンティック
動きを止めて気付いたが、いつの間にかあちらさん達が俺達の練習に釘付けになっている。


「スゲェボール捌き!えっと……」


「俺?レンでいいよ」


「そうお前!レン!そんなん俺達でも出来ねーよ!どこ高?」


俺達をどこかの強豪校だと思ってるのか、高めのテンションで俺に詰め寄る二人。


「え……あ、俺達、高校では部活してないんだ。ストリートボールのチーム組んでて。あのちっこいの社会人だし、こいつ、リッコもうちのチームの大事な選手なんだ」


俺の話を聞いた二人は、揃って『えっ!』と声を上げる。


「ストリートって外でやる3on3?成る程凄いボール捌きだわ。あ、俺佐久間でサク、こっちはダイスケ」


二人の、良く喋る方サクが、気さくに自己紹介をしてくる。
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