【完】籠球ロマンティック
「まぁでも、強豪校と戦えるなんて滅多に無いし、トライアウト本番前に良いんじゃん?」


「そうだねぇ、ゾクゾクする展開になっちゃった」


「結果、オーライ」


俺達スネイク・オーバドゥは女同士のやり合いに、わりと乗り気になっている。


「ねートラ、サク、ダイスケ、あんたらは嫌か?」


ニヤリ、と笑い剣里側の三人に問うと、向こうも『バスケしたい病』のわくわくを孕ませた顔をする。


「そういえば、レンとは敵として戦ったこと無かったし、どっちが強いか勝負しないままだったな。決着、つけよーよ」


「悪くないねぇ。強豪校の部員が負けたなんてバレたら大変だろうから、あんたら当日はチーム名考えときな?」


俺が人差し指をトラに向けて差して挑発すれば、トラも親指を立てて、ぐるん、と手首を180度回し、ブーイングのポーズを取って見せる。


こうして、女同士の争いに便乗して、男同士のキラキラした戦いも約束された。
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