【完】籠球ロマンティック
「ふたつ、スローインについてだ。ボールがエンドラインを越えたときはその近くから、反則があった時は左右のコーナーからとなる。得点が加算されたらあそこからだ」


説明をし、リューイが指差したのはトップの位置。


これは、5on5に慣れている相手方にとっては少し戸惑うルールだろう。


相手方の司令塔であろうダイスケは、その説明のひとつひとつを噛み砕くように聞いている。


「最後に、今回はチームファウルは5回まで、3それ以降のファウルで相手に自動的にフリースローが与えられます。以上、ルールはオーケーかな?」


「オーケーです。……うん、ストリートボールってなかなか難しいね。トラ、体当たりで止めるとか、いつものプレイ禁止な」


「へーい。いやぁ、パワープレイヤーにはなかなかシビアだねぇ」


全てを理解した向こうサイドは、そのルールに戸惑いの色を隠せない様子。


向こうは交代選手もいないから、俺達より不利な状況に置かれているわけだし、仕方ない。
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