【完】籠球ロマンティック
「意地でも行かせない!」
最後の悪足掻き。もう逆転は出来ないソードマンサイドのトラは、それでも俺からボールを奪う為に、残りのライフを絞って俺に食らい付く。
ダム、とボール独特の空気とゴムの感触が地面にこだまする音を掻き鳴らし、俺は自分の右側から股の間にボールを通した。
俺の右側へ、きっと世界の何よりこの瞬間は重たいだろうトラの手が伸びる。
そのタイミングで俺はボールを再度地面へ落とし、右手と右尻を地面に付けた。
……時間が止まった気がした。ホントは、何ひとつ止まっちゃいないだろうけど、そう感じた。
俺の体だけ、スローモーションでぐるり、とメリーゴーランドのように回転し、左手で、弾いたボールをキャッチする。
最後の悪足掻き。もう逆転は出来ないソードマンサイドのトラは、それでも俺からボールを奪う為に、残りのライフを絞って俺に食らい付く。
ダム、とボール独特の空気とゴムの感触が地面にこだまする音を掻き鳴らし、俺は自分の右側から股の間にボールを通した。
俺の右側へ、きっと世界の何よりこの瞬間は重たいだろうトラの手が伸びる。
そのタイミングで俺はボールを再度地面へ落とし、右手と右尻を地面に付けた。
……時間が止まった気がした。ホントは、何ひとつ止まっちゃいないだろうけど、そう感じた。
俺の体だけ、スローモーションでぐるり、とメリーゴーランドのように回転し、左手で、弾いたボールをキャッチする。