【完】籠球ロマンティック
「と……!とにかく、愛だの恋だの悩んでる暇は無いの!試合も近いし、そういうの、良いのよ私は!」
まるで自分に言い聞かせるかのように発言した律子に対し、目の前の幸はため息を漏らす。
「あのねー、恋愛とバスケとは別物なの!だいたい、特別じゃない女の子に対して『リッコの要らないものは俺のもの』なんて言わないでしょ?」
「そりゃ……そうだけど。レンが天然タラシだったらどうするのよ。無自覚に女にそんなこと言う、みたいな」
「無いでしょ!佳那汰の友達よ?それに、香椎君ギャルにモテるけど遊んでるなんて聞いたことないもん!」
幸の言うことは正しい。恋夜は見た目は派手で不良みたいだが、中身は純粋でまっすぐな、等身大の高校一年生。
言われなくても律子が一番理解していること。
それでも、不安というものは生まれるものだ。恋夜がどんなことを考えているかなんて、恋夜本人にしか分からないことなのだから。
まるで自分に言い聞かせるかのように発言した律子に対し、目の前の幸はため息を漏らす。
「あのねー、恋愛とバスケとは別物なの!だいたい、特別じゃない女の子に対して『リッコの要らないものは俺のもの』なんて言わないでしょ?」
「そりゃ……そうだけど。レンが天然タラシだったらどうするのよ。無自覚に女にそんなこと言う、みたいな」
「無いでしょ!佳那汰の友達よ?それに、香椎君ギャルにモテるけど遊んでるなんて聞いたことないもん!」
幸の言うことは正しい。恋夜は見た目は派手で不良みたいだが、中身は純粋でまっすぐな、等身大の高校一年生。
言われなくても律子が一番理解していること。
それでも、不安というものは生まれるものだ。恋夜がどんなことを考えているかなんて、恋夜本人にしか分からないことなのだから。