【完】籠球ロマンティック
「初戦……まずは腹ごなしに暴れてやりましょう!」


リッコのその澄み渡るような声に、俺のわくわくが、派手にエンジンをかけて走り出す。


「それじゃあ行くわよ……3・2・1!」


「「「「ファイヤー!!」」」」


それぞれが、色んな想いを抱えてコートへ踏み込む。


初戦は俺、ハーシー、マカロンの三人でスターティング。


リッコがコートの外から、髪の毛を人差し指でくるくる、と弄る動作を取る。



「ほほーう、掻き乱せって?序盤から飛ばしちゃって良いの?」


フーズガット出場チームで一番平均年齢が若い俺達の第一試合。わりと、ギャラリー多いけど構わないの?


……いや、寧ろ、多いから見せてやれってことなのだろう。俺達の力を。


この会場にいる、俺達が勝ち進むなんて微塵も思ってない連中の度肝、抜いてやろーじゃんか。
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