【完】籠球ロマンティック
epilogue
クラブハウスに来るのは人生二度目。そして、イエローコートに立つのは人生初。
天井から吊り下げられた、大きな星形の照明。その下にある、たったひとつのゴールと、取り巻くギャラリー達。
奥のDJブースでは、派手な頭にサングラスをかけたMCが、クラブミュージックを操りながらマイクを握っている。
《HEY!レッディース・アーン・ジェントルメーン!青春爆発、トライアウト決勝トーナメント、fact東京オールスターズの始まりだよー!》
ここまで来た。沢山の支えで、時に過去を乗り越えて、受け入れて、糧として、強くなった俺達は、四人で、プレイヤーとしてこの場に来たんだ。
勿論、目指すところはまだまだ高くて、雲で霞んでて、全く見えないけれど。
それでも、一歩ずつ、確実にその先へ進んでいる。