【完】籠球ロマンティック
「レンが試合する時は言ってよ!うち、ユニフォームのオーダーも承ってるから!」


「社員割りしてくれんならね。ってか、その公式試合以外にも俺らが草試合以外で出来る試合ってあんのかな」


ストリートボールのチームも結構あるみたいだけど、その辺良くわかんねーや。


なんて言っていると、琴音店長がまるでゴミクズでも見るかのような視線を俺に送ってくる。


「……何すかその目マジキモ」


「ちょっと!キモいとか若者に言われたら地味に傷付く!……じゃなくて、レン、知らないの!?」


『モグリだねぇ』とため息を漏らした琴音店長は、バックヤードに引っ込んだかと思うと、俺に一枚のフライヤーを差し出す。


「あれ、今日届いた段ボールの中身じゃん。これが何?」


「良く見なさいな青少年!君の為にあるようなお知らせだぞ!」


終始キモいドヤ顔を崩さない琴音店長からフライヤーをもぎ取り目を通すと、それは試合のフライヤー。
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