彼の左手の意味



手を重ねると同時に彼は歩きだしながら


『今日の服…イイじゃん。……飯何食いたい?』




“気付いてくれてたんだ!”


彼の言葉一つに左右され、一気に満たされる私は単純なのかもしれない。



『…何でもいい。』



小さな声で何でもいい。と答えた私の一言に彼が私に気付かれないようにニヤッとした。

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