アタシの王子様
二階に上がった途端、心臓が止まるかと思った。




ユウが女の子の手を壁に押しつけて、キスをしていた。




見たことのない大人な表情。





なんか…ヤダ






「…なに見てんの?」





私に気づいたユウは、焦ることなく体勢も変えないまま冷たい視線を向けた。




この状況に焦ってるのは私と、そこにいる頬を赤らめた女の子だけだ。




見たことないけど私たちと同じ制服を着てる。
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