【短】可愛い弟は実は可愛くありませんでした!?
「・・・実乃流くんでしょ?」
私は目を見開いた。
実乃流の事があったのは昨日の夜。
美咲先輩が知ってるはずがない。
「なんで?って顔してるわね。答えは簡単、美野里ちゃんの心の中には実乃流くんでいっぱいだから。」
先輩には、かなわないなぁ。
「・・・私、実乃流の事好きになっちゃいけないんです。でも実乃流はどんどん私の中に入ってくる。・・・・だから嫌いにならなくちゃいけないんです。」
どんどん言葉があふれてくる。
美咲先輩はそれを全部受け止めてくれた。
「嫌いにならなきゃいけない、か。・・・お互い思いあってるのに、わざわざ離れなくてもいいんじゃないかな?」
「でも、私たちは兄弟です。・・・そんな恋愛、ダメなんです。」
「・・・心はどうにもならないでしょ?美野里ちゃんは実乃流くんを嫌いになんてなれない。自分の気持ちに嘘をついたらダメ。」
「自分の気持ち・・・。っっ、先輩!ありがとうございました!!」
私は走って学校に向かった。
心はどうにもならない。
もう、好きが止められない!!
伝えよう、本当の気持ちを。
好きだって・・・・。