イジワル上司に恋をして
「初めからそう言えよ」
*
それから3日間。怒涛のような日々が過ぎ去り、なんとか試食会も大盛況で幕を閉じた。
休日返上で仕事したのって、初めてだ。すごい疲れてクタクタだけど、充実感は確かにある。
【close】の面を見せるように変えて、閉店作業に勤しむ。
最終日の今日は、イベント最終時間も早めだった。だから、美優ちゃんは早番。その代わり、ぶっ通しで出勤してるわたしは、明日が休みになっている。
それに縋るように、最後の力を振り絞って、片付けやらなきゃ! と気合いをいれてモップを手にした。
「なっちゃーん。お疲れさま!」
モップを片手に振り返ると、疲れた顔も出さずににこやかな表情の香耶さんが立っていて。
「あ、お疲れさまでした!」
「本当疲れちゃったね。でも、たまにはいいよね?」
「はい」
「ふふ」っと笑う香耶さんに癒やされながら、なんの話かと笑顔を向けて待つ。
香耶さんは、両手を合わせるようにしながら、大きな瞳をわたしに向けた。
「あのね……? 疲れてるのに、こんな話もあれなんだけど……。でも、明日なっちゃん休みだって言うから」
「え? な、なんかしちゃいましたか? わたし……」
歯切れ悪い香耶さんの話し方に、一気に不安になる。
なにか失敗しちゃったかな? 特別、お客さんにクレーム言われるような対応はなかったはずだし……。
それから3日間。怒涛のような日々が過ぎ去り、なんとか試食会も大盛況で幕を閉じた。
休日返上で仕事したのって、初めてだ。すごい疲れてクタクタだけど、充実感は確かにある。
【close】の面を見せるように変えて、閉店作業に勤しむ。
最終日の今日は、イベント最終時間も早めだった。だから、美優ちゃんは早番。その代わり、ぶっ通しで出勤してるわたしは、明日が休みになっている。
それに縋るように、最後の力を振り絞って、片付けやらなきゃ! と気合いをいれてモップを手にした。
「なっちゃーん。お疲れさま!」
モップを片手に振り返ると、疲れた顔も出さずににこやかな表情の香耶さんが立っていて。
「あ、お疲れさまでした!」
「本当疲れちゃったね。でも、たまにはいいよね?」
「はい」
「ふふ」っと笑う香耶さんに癒やされながら、なんの話かと笑顔を向けて待つ。
香耶さんは、両手を合わせるようにしながら、大きな瞳をわたしに向けた。
「あのね……? 疲れてるのに、こんな話もあれなんだけど……。でも、明日なっちゃん休みだって言うから」
「え? な、なんかしちゃいましたか? わたし……」
歯切れ悪い香耶さんの話し方に、一気に不安になる。
なにか失敗しちゃったかな? 特別、お客さんにクレーム言われるような対応はなかったはずだし……。