イジワル上司に恋をして
*
一人きりで家にいても、思考は堂々巡り。
そう思って、用事はないけれど出掛けることにして家を出た。
時間を潰すにはやっぱり慣れた街中を選んだわたしは、職場の前を避けつつぷらっと店を眺めながら歩いていく。
無心で歩き進めていると、うっかりと前に来た道に来てしまう。
その先には、あのお店……吉原さんと黒川と鉢合わせしたことのあるカフェがある。
それに気付いたわたしは、引き返すべきかどうか悩んで立ち止まる。
引き返すのも……思い切り意識してるみたいで癪だし。
なんにも気にしてないように、この道を克服してやる。じゃなきゃ、アイツの影が感じられるところをこれから全部、避けなきゃなんなくなりそうだし!
変な強がりを発揮したわたしは、そのままずんずんと道を進み行く。
カフェが目前に来たときに、別に黒川や吉原さんの姿があるわけでもないのに怖気づいて、ふっと目を逸らした。
「……あ」
逸らした先には、アクセサリーショップ。
そう言えば、この前もあのカフェに入る前に色々みてたんだっけ。
あまりにお腹空いて、後廻しにしようと思ったのに、あんなことがあったから見るの忘れて帰ったんだった。
それを思い出すと自然とそのお店に足が向かい、表に並べられてる2つのショーケースを順に見て回る。
ピアスとかもしばらく新しいの買ってない……これ可愛い。あ、これも。
いつしか真剣にアクセサリーを見てると、2つ目のケースの終わり辺りに目を引くものがあった。
一人きりで家にいても、思考は堂々巡り。
そう思って、用事はないけれど出掛けることにして家を出た。
時間を潰すにはやっぱり慣れた街中を選んだわたしは、職場の前を避けつつぷらっと店を眺めながら歩いていく。
無心で歩き進めていると、うっかりと前に来た道に来てしまう。
その先には、あのお店……吉原さんと黒川と鉢合わせしたことのあるカフェがある。
それに気付いたわたしは、引き返すべきかどうか悩んで立ち止まる。
引き返すのも……思い切り意識してるみたいで癪だし。
なんにも気にしてないように、この道を克服してやる。じゃなきゃ、アイツの影が感じられるところをこれから全部、避けなきゃなんなくなりそうだし!
変な強がりを発揮したわたしは、そのままずんずんと道を進み行く。
カフェが目前に来たときに、別に黒川や吉原さんの姿があるわけでもないのに怖気づいて、ふっと目を逸らした。
「……あ」
逸らした先には、アクセサリーショップ。
そう言えば、この前もあのカフェに入る前に色々みてたんだっけ。
あまりにお腹空いて、後廻しにしようと思ったのに、あんなことがあったから見るの忘れて帰ったんだった。
それを思い出すと自然とそのお店に足が向かい、表に並べられてる2つのショーケースを順に見て回る。
ピアスとかもしばらく新しいの買ってない……これ可愛い。あ、これも。
いつしか真剣にアクセサリーを見てると、2つ目のケースの終わり辺りに目を引くものがあった。