幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「何やってんだよ、行くぞ?」
「さっさとしろよ〜みのり」
涼とハルも立ち尽くすあたしをそう言って急かした。
何なの?
何であたしがこんな子と帰らなきゃいけないの?
「ごめんね…やっぱり私、お邪魔だよね?」
えっ?
その時、岡崎さんのシュンとしたような声が小さく聞こえて。
「いつも四人なんだよね、みのりちゃんごめんね…迷惑だよね、やっぱり私一人で帰るよ」
さっきの笑っていた顔とは明らかに全然違う顔と、落ち込んだように話す声。
彼女の存在は、あたしをまた少しずつ追い詰めて行った。
「何言ってんの、みのりはそんなこと思うような子じゃないよ?」
ユリの言葉。
「迷惑なわけないじゃん!一緒に帰ろうぜ!」
ハルの言葉。
それから…
「四人も五人も変わんねーって!なぁみのり?」
涼の言葉。