幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
とにかくショックだった。
ここ何日か、ずっとウジウジ悩んでいた自分がバカらしくなっていく。
早く仲直りしようって…
謝って仲直りしたいって…
ずっと考えて…夜もなかなか眠れなかったのに。
みのりは平気だったんだ?
毎日そうやって笑ってたんだ?
新しい友達が出来たら、もう私なんてどうでもいいんだ?
寂しさと苛立ちが交互に押し寄せてくる。
「ユリちゃん?」
「あっ…」
その時、私の肩を叩き優しく笑ってくれたのはクラスメイトの岡崎さんだった。
「どうしたの?顔色悪くない?」
「ん、ううん、大丈夫。トイレ行こうと思って」
「私も今からトイレ行こうとしてたの。一緒に行こっ♪」
「うん」
私が答えると、岡崎さんは照れくさそうに腕を組み、並んでトイレへと歩いていく。
岡崎さんは可愛い。
いつもユリちゃんユリちゃんって私のところへ来てくれる。
あぁ、好かれてるんだなって思える。
だけど…どうしてだろう。
こうして岡崎さんが隣にいても、心にぽっかり穴があいたみたいな気分で。
みのりにムカついているはずなのに…
なんだかすごく寂しかった。