幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「岡崎さん…」
「えっ?」
「D組でさ、岡崎さんが涼やユリたちと一緒にいるようになってから…そう思うことが増えたの。あ、あたしいなくてもいいんじゃんって」
珍しく弱々しいみのりの声。
もしかして、ずっとそのことで一人で悩んでたのか?
「アホ」
「あっ、アホって何よ」
「アホはアホだ。いなくてもいいなんて勝手なこと思ってんじゃねーよ」
「だって……」
シュンとしたように俯くみのり。
「ごめん、アホは…撤回する。でもな、いなくてもいいなんて誰も思ってないし。ユリも俺もハルも。だいたい岡崎とお前は違うから」
「…どう違うの?」
「それは………アレだ」
「アレって?」
言葉を探しながら、思ったことがあった。
「付き合い長いし、友達レベルが違うってことだよ」
そう言いながら、ふと気付いたことがあった。
「レベル…ねぇ…」
「そっ!だからつまんねーこと考えんなよ」
「うん…」
岡崎とみのりを比べた時、改めて思ったんだ。
みのりは…大事なやつだって。
いないと調子狂うっつーか。
いたらいたで、すっげーうるさいけど。こいつがいないと…すっげー静かで物足りないっつーか。
だから…いないと困る存在っつーか…