幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「うん。ありがとう。それからあと一つ」
「ん?」
「明日、涼とハルも一緒なの」
えっ?涼とハルも?
「そうなんだ…」
四人で行くんだ。
四人で…サッカー観に行くんだ。
隣のブランコに座る涼をチラッと横目で見た。
涼は、ブランコに揺られながらぼーっと空を見上げている。
そっか…涼も一緒なんだ。
「大丈夫!私もハルも一緒だし」
「えっ?」
「ちゃんと見ておくから、涼のこと」
ユリがどうしてそんなことを言ったのかよく分からなかったけど。
「だから心配しないで待ってて。明日サッカーの試合が終わったらすぐ連れて帰ってくるから」
「……うん」
涼が隣にいたし、ユリに深く突っ込んで話すことができないまま、あたしはまたねと電話を切った。