幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
元がいい?
あたしと違って?
「ちょっとそれどういうことよ」
「そういうことだけど」
悪びれる素振りもない涼は、またハハッと大きな声で笑う。
ーーーその時だった。
「あの、撮りましょうか?」
「よかったら撮りますよ!」
えっ??
あたし達のすぐそばにはカップルらしき大人の男女がそう言ってこっちを見ていた。
「あっ、いや、大丈夫っす。もう撮れたん」
「いいんですか!?お願いします♪」
「おい」
「いいじゃん、撮ってもらおうよ」
あたしは涼の言葉を無視して、携帯を女の人に渡しに行った。
そして涼の隣に立つと、ピースサインでニコッと笑顔を作った。