幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「来月半ばの金土日」
えっ?
「巨人対阪神戦あるけど何曜がいい?」
巨人対阪神…?
や…野球の話?
「あっ…えっと…いつでも。いつでも大丈夫」
「じゃあ土曜にする?」
「うん…」
答えながら、拍子抜けしている自分がいた。
だって、頭の中で必死で考えてた。
岡崎さんとのことを報告されたら、どう返そうかと…そればかりが頭の中でグルグルしていたから。
「オッケー。つーかお前らも行く?巨人対阪神」
涼はそう言うとあたしのそばにいるハルとユリに交互に視線を送る。
「あーっ…俺は確か予定あった!半ばの土曜は」
「私も!多分バイトだし行けないや。ふたりで行ってきなよ」
だけどユリとハルは揃ってそう言って、涼の誘いを断った。