幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜


「涼くんの誕生日っていつ?」

「ねぇねぇ涼くん、妹って何年生なの?」

「涼くん血液型何型?」


そんな俺の心境なんてまるで気付いていない岡崎は、休み時間がくるたびに質問責め状態で。


何色が好き?

好きな食べ物は?

どんな歌手の曲聴いてるの?


答えても答えても、ずっと終わらなかった。



「ごめん、ちょっとトイレ」


だけどそう言って、やっと岡崎から離れることができたのはお昼休みが終わりかけた頃で。

ようやく教室から抜け出せた瞬間でもあった。


そして、廊下に出てすぐに俺の目に飛び込んできた光景。

見た瞬間、慌てて足が動いていく。


ハルとユリとみのり。

三人が揃ってB組の前にいた。



「おい!」


だから俺は急ぎ足で駆け寄りながら三人に声を掛けた。



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