幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



だけど一度気持ちを知ってしまうと、それからというもの、岡崎の態度や視線が気になるようになっていった。


例えば放課後。

いつからか5人で帰るようになっていた俺たちだったけど、気が付いたら毎日俺と岡崎は並んで自転車を走らせるようになり、その後ろを3人がついてきているような形になった。


そして、ほんのちょっとでもみのりやユリと話したりすると、その会話に必ず割って入ってくるようにもなった。


「涼くん、今日もう少しだけ一緒にいたいな」


それから…

途中から俺たちとは帰る方向が変わる岡崎は頻繁にそう言うようになっていって。


俺はいつからか、途中でみのり達とは別れて岡崎のことを家まで送っていくようになっていった。


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