幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



「立花」



隣に立つ真鍋の声に、あたしはふと顔を上げた。


「ん?どしたの?」


そして見上げながらそう聞いた瞬間、真鍋はあたしの目を真っ直ぐに見つめながら口を開いた。



「俺、立花のこと好きだから」



えっ…?



一瞬、何が起きているのかが分からなくなった。

周りの声が聞こえなくなった。

多分呆然となってポカンと口を開いていたような気がする。



俺、立花のこと好きだから?


立花ってあたし…だよね?



ちょっと待って?

真鍋が…あたしのことを好き?


えっ、待って、全然意味が分からないんだけど!


< 242 / 349 >

この作品をシェア

pagetop