幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「えっと…あの…」
こういう時、何て言えばいいんだろう。
「だから…その…」
どう答えたらいいんだろう。
一瞬の出来事に、頭の中は大パニックで。
「ごめんあたし…」
「ストップ!」
だけど言いかけたあたしの言葉を遮るようにそう言った真鍋は。
「別に俺、今すぐ付き合ってほしいとか言ってるわけじゃないから」
「うん…」
「ただ…今言いたくなったから言っただけだし」
「うん…」
「だから…そんな困った顔すんなよ」
そう言って、優しく笑った。
そして…
「どこを好きになったか言おうか?」
笑っていた顔は、いきなり真面目な顔へと変わって。
「立花の笑った顔」
「えっ?」
「笑った時さ、そのまん丸な目が一瞬なくなるぐらいすっげー細くなるんだよ」
そう言いながら真っ直ぐにあたしを見つめる。