幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



「帰ったら見せてあげるわ」

「いいよ別に」

「何でよ、ちょっとくらいは見たいでしょう?」



そう問い掛けてきたお母さんを無視したあたしは、残りのジュースをズズッと飲み干して。



「っていうか先帰ってていい?何か朝早かったし疲れちゃった」

「俺も。どうせまだふたりで喋るんだろ?俺ら先帰ってるよ」



あたしがそう言って立ち上がると、涼もつられたようにすぐに立ち上がった。



「じゃあね」

「ごちー」



そして、そんなあたし達を気にもせずまた話を始めたお母さん達を見たあたしと涼は呆れた顔でお店をあとにした。

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